シャトー・ポー・ド・ラングル
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ポリネシアンの情熱で究極の普段飲みワインをめざす |
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現当主は、ヘイファラ・スワアルトゥヴァゲール(Heifara Swartvagher)。1968年生まれのタヒチ出身です。
もともとシャトー・サン・セルナン(Ch.Saint Sernin)を所有するこの家系は、920年に瓶詰を開始。カオールがAOC認定されるはるか昔の話です。その後、1971年にカオールがAOC認定。
一方、当主のヘイファラ(面倒なのでフランスでの通称は「ジョン・ミシェル」とのこと)、ジョンがタヒチからフランスに渡ったのは、14歳。1982年のことです。ポール・ボキューズやマキシムドパリのシェフとして腕を振るっていたお父さんをもつジョンは、「小さな頃からおいしいものを食べたり飲んだりするのは当たり前だった」と語ります。その後、自身は料理の道に進むことなく、障害児の心のケアをしたり、支援活動の一環であるキャンプ場を経営するなど別の分野で手腕を発揮します。そのキャンプ場に引率で訪れた当時小学校の先生であったCHサン・セルナンの当主の娘アンと出会い、2000年、ドメーヌの後継者
に。結婚がきっかけとなったヴィニュロン生活、すべての工程に携わるおもしろさを楽しんでいるようです。
「お義父さんからワインづくりを習っているときは毎日日記をつけていた。それでも毎年違うことが起きる。臨機応変の大切さを忘れてはいけないと感じた。思えば、2002年、それまでバカンスをとったことのなかったお義父さんがいきなりバカンスに出かけ、相談相手がいなくなった。でも、あの年に自分らしいワインを確立したのかもしれないね」彼がドメーヌにかかわり2年後の2002年、「フルーティで香りたかいカオール」をつくろうと新たに「CHポー・ド・ラングル」を購入しました。とっておきのワインというよりは、普段飲みに飲んでもらえるような生活に根ざしたワインをつくりたいという彼に深く共感します。
カーヴには、彼がアーティストたちに頼んだ樽をモチーフにしたオブジェが多くあります。これは、子供がカーヴ見学に来た際に退屈しないように、との彼の遊び心で
す。
VdPに6haとカオールに38haの合計44haを所有しています。
平均樹齢は25年。土壌は、粘土石灰質で所有するほとんどが南向き斜面の区画となります。